2019年（令和元年）電気設備学会賞受賞者

竹野 正二氏

功績概要

竹野 正二氏は、1958（昭和33）年3月に広島大学電気工学科を卒業後、同年4月通商産業省（現経済産業省）公益事業局に入省、1973（昭和48）年4月に工業技術院調査課長、1982（昭和57）年4月から1984（昭和59）年5月まで東京通商産業局公益事業部長に就任された後、1984（昭和59）年6月から財団法人関東電気保安協会（当時）において、常務理事、専務理事を歴任し、2005（平成17）年5月から2009（平成21）年6月まで（一社）日本内燃力発電設備協会の会長を務められた。
電気設備学会においては、2000（平成12）年7月、本部理事に就任し、2005（平成17）年3月に退任されるまで、その間、事業部会副部会長を務められた。
また、電気保安の知見を活かし、電気設備技術基準国際化調査委員会委員、IECTC64国内委員会委員、IEC60364シリーズJIS原案作成委員会委員、IEC60364（建築電気設備）の設計・施工ガイド作成委員会副委員長を務め、各種委員会委員として現在も活躍している。
氏は、通商産業省（現経済産業省）在職時には、電気事業法及び電気設備の技術基準など電気保安行政に携わり、関東電気保安協会に常務理事に就任後は、電気保安に関する知見を活かして我が国の電気保安の最前線で指揮を執られた。
さらに氏は、（一社）日本電気協会、日本電気技術規格委員会、需要専門部会委員及び高圧設備分科会長として指導的立場で規程、基準の見直し提言を行うなど電気保安の知見を活かし、広く電気保安業界の発展にも寄与されており、現在も（一社）日本電気協会が主催する「高圧受電設備規程講習会」、「電気設備技術基準講習会」講師として後進の指導にあたっておられる。
また、大学等の教科書にも採用されている電気法規の教材として「電気法規と電気施設管理」（東京電機大学出版局発行）など多数の電気保安に関する書籍を著されている。
以上のような事由により、電気設備学会会長賞に相応しい。

小髙 良一氏

所属

小髙技術士事務所（元 大林組）

会員期間

40年

功績概要

小髙 良一氏は、1980（昭和55）年の当学会設立当初からの正会員であり、2011（平成23）年より2017（平成29）年にかけて学会理事を務められ、その間、技術部会長を4年、教育部会の副部会長を2年、経理部会の副部会長を2年務められ、学会の運営に対して多大に貢献された。
委員会関係では、規格委員会の副委員長を3年、建築設備士試験受験準備講習会の委員長と副委員長を合わせて4年務められるなど、電気設備の標準化を進める活動に寄与するとともに、電気設備技術者の技術力向上のための教育普及活動に尽力された。
さらに、学会が実施する自主研究、委託研究において設置される委員会の主査を多数務められるなど、学会内の保有技術の充実と業界における学会の地位向上にも大いに貢献されたことからも、学会功績賞にふさわしい。