電気設備学会

2022年(令和4年)電気設備学会賞受賞者

第23回 会長賞受賞者の功績概要

泉井 良夫

所属
金沢工業大学
功績概要
泉井良夫氏は、1986(昭和61)年3月に東京大学大学院博士後期課程(電気工学専攻)を修了された後、同年4月三菱電機株式会社中央研究所研究員となられ、1988(昭和63)年にはマサチューセッツ工科大学メディアラボ客員研究員を務められた。2004(平成16)年からは三菱電機株式会社先端技術総合研究所のグループマネージャー、主幹研究員、主管技師長を歴任された後、2017(平成29)年に金沢工業大学の客員教授を経て、2018(平成30)年より同大学工学部電気電子工学科教授に就任され現在に至っている。
同氏は、2050年のカーボンニュートラルの目標達成に向けて太陽光発電等の再生可能エネルギーが大量導入される際の電力の安定供給のために重要度が高まっているエネルギーマネージメントシステムやマイクログリッド、スマートグリッドに関する研究に従事され、特に直流での発電・蓄電・消費に着目して研究を進め、多くの優れた功績を挙げられている。2020(令和2)年には、金沢工業大学の白山麓キャンパスで取組んでいるエネルギーマネジメントプロジェクトでその取組みが評価され、電気学会の業績賞を受賞された。
当学会においては、2019(令和元)年12月~2021(令和3)年3月までの間、NEDOの委託事業である「直流利活用に関する調査委員会」に委員として参画され、同氏の取組みを積極的に開示しながら調査及び提言の中心的な役割を果たされ、当学会の業績に多大に貢献された。
また、自身が産業界出身ということもあり、地元企業をはじめとした民間会社とのコラボレーションや自治体との連携を積極的に模索するなど、新たな知見に基づく電気設備の構築を通して地域の産業発展、ひいては我が国の国土強靭化のために産官学が一体となって事業を推進することが重要であることを身をもって示すなど、広く電気設備業界の発展に寄与されている。

第11回 学会功績賞受賞者の功績概要

本多 敦

所属
三美電気株式会社 取締役
会員期間
40年
功績概要
本多 敦氏は、1983(昭和58)年からの正会員であり、2009(平成21)年より2013(平成25)年にかけて学会理事、2013(平成25)年より2017(平成29)年には学会副会長を務められ、在任中は総務部副部会長、企画運営会議議長等を歴任され、学会の運営全般に関して中心的な役割を果たされることにより、学会の運営に大きく貢献された。
また、自身の専門分野である建築設備の設計施工に関連した調査研究では、「図解 建築電気設備設計基準マニュアル」改訂委員会の委員長としてその手腕を如何なく発揮されたほか、電気設備関連の標準に関する調査立案では、規格委員会の委員長、日本電気技術規格委員会個別施設設備専門部会委員長に就任されるなど、学会の技術力向上と地位向上に大きく寄与された。
さらに情報通信システム委員会の委員長として、会員への情報発信やサービス向上に積極的に取組まれ、学会のIT化推進に尽力された。
以上のように、同氏の当学会における活動は目を見張るものがあり、学会の発展、技術レベルの向上に大きく貢献された。

餘利野 直人

所属
呉工業高等専門学校 校長/広島大学 特任教授
会員期間
19年
功績概要
餘利野直人 氏は、2004(平成16年)年からの正会員であり、2005(平成17)年より2013(平成25)年にかけて学会中国支部理事、2013(平成25)年より2013(平成25)年には学会理事(中国支部長)、2019(令和元)年からは学会中国支部顧問を務められており、学会中国支部の活性化と組織運営全般に関して中心的な役割を果たされることにより、学会の発展に大きく貢献された。その間、2007(平成19)年には広島工業大学で開催された全国大会において、大会運営に積極的に関与し成功に導いた。
また、自身の専門分野である電力システムの研究では電力系統の安定化に関連したテーマなど400を超える論文を発表するなど精力的に研究活動に取り組まれ、電気設備学会論文賞と論文奨励賞の受賞のほか、2018(平成30)年には学術研究活動の業績が認められ澁澤賞を受賞している。さらに、研究教育活動の傍ら、当学会や電気学会では、中国地域における重要な役割を果たすなど、業界の発展のために献身的に従事されている。
以上のように、同氏の当学会における活動は目を見張るものがあり、学会の発展、技術レベルの向上に大きく貢献された。

第34回 部門別受賞者一覧

学術部門

※所属は論文誌又は学会誌掲載当時のものである。

論文賞
受賞者:谷岡佳紀(広島大学)、佐々木豊(広島大学)、関﨑真也(広島大学)、餘利野直人(広島大学)、造賀芳文(広島大学)
受賞対象:論文「地域コミュニティにおける複数の蓄電池を用いた電力融通制御に関する研究」
著者:谷岡佳紀(広島大学)、佐々木豊(広島大学)、松本宗一郎(広島大学)、MumbereKihemboSamuel(広島大学)、福原 敦(広島大学)、関﨑真也(広島大学)、餘利野直人(広島大学)、造賀芳文(広島大学)
論文奨励賞
受賞者:下町健太朗(函館工業高等専門学校)、三島裕樹(函館工業高等専門学校)、北條昌秀(徳島大学)
受賞対象:論文「路面電車給電システムを利用したPV 出力地産地消型エネルギーシステムの提案」
著者:下町健太朗(函館工業高等専門学校)、三島裕樹(函館工業高等専門学校)、北條昌秀(徳島大学)
論文奨励賞
受賞者:糸原佳奈(摂南大学)、岩田三千子(摂南大学)
受賞対象:論文「投影スライドと机上の視対象の視認性向上に寄与する横割り照明点灯条件に関する研究」
著者:糸原佳奈(摂南大学)、岩田三千子(摂南大学)
学術奨励賞
該当なし
資料・総説賞
受賞者:廣瀬圭一((国研)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO))
受賞対象:特集記事「海外における直流利活用の動向」
著者:廣瀬圭一((国研)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO))
資料・総説奨励賞
受賞者:嶋田 章((株)村田電機製作所)
受賞対象:特集記事「超高層ビルの雷保護技術について」
著者:嶋田 章((株)村田電機製作所)
著作賞
該当なし
調査研究賞
受賞者:地球環境委員会(本部)
委員長:滝澤 総
委員:小野田修二、小田島範幸、上村 健、菊池良直、倉科秀樹、小林 浩、鷹野一朗、寺田克己、留目真行、丸林洋大、森 明
事務局:齋藤範幸
対象の業績:委員会報告「蓄電システムの計画・設計に関する調査」

(以上、6件12名1委員会)

技術部門

※部門別各賞の受賞者に付記した○印は幹事企業・団体を示す。

最優秀施設賞
受賞者
設計・監理・施工 株式会社竹中工務店 ○
施工(電気設備) 株式会社きんでん
施工(電気設備) 浅海電気株式会社
施工(中央監視設備) 日本電技株式会社
施工(クラウドBEMS)  エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
施工(クラウドBEMS)  富士通Japan株式会社
対象の業績 横浜市役所の電気設備
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優秀施設賞
受賞者
計画・設計  株式会社日建設計 ○
設計・施工  鹿島建設株式会社
施工 株式会社関電工
施工 株式会社きんでん
施工 株式会社九電工
施工 東光電気工事株式会社
施工 株式会社トーエネック
対象の業績 OTEMACHI ONEの電気設備
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優秀施設賞
受賞者
設計・施工  大成建設株式会社 ○
設計 株式会社梓設計
施工(電気)  株式会社関電工
施工(電気)  株式会社九電工
施工(電気)  株式会社きんでん
対象の業績 国立競技場の電気設備
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優秀施設賞
受賞者
設計・監理  株式会社佐藤総合計画 ○
電気設備施工  株式会社九電工
対象の業績 「横浜市立市民病院」の電気設備
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最優秀開発賞
受賞者
開発  清水建設株式会社 ○
対象の業績 建物デジタル化プラットフォーム「DX-Core(建物OS)」の開発
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優秀開発賞
受賞者
計画・開発  株式会社大林組 ○
対象の業績 免震建物用ケーブルラック「ニュートラダー®」
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優秀開発賞
受賞者
設計・開発・施工  大成建設株式会社 ○
設計・開発・製作  株式会社カネカ
対象の業績 外装・窓で発電するガラス一体型発電システムT-Green® Multi Solar
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(以上、7件24社)

技術振興部門

※部門別各賞の受賞者に付記した○印は幹事企業・団体を示す。

振興賞
受賞者
計画・設計・施工  清水建設株式会社 ○
対象の業績 清水建設株式会社東北支店新社屋の電気設備
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振興賞
受賞者
設計・監理・総合施工  株式会社竹中工務店 ○
光環境計画 三菱電機照明株式会社
情報通信計画 OKIクロステック株式会社
対象の業績 竹中技術研究所リニューアルの環境制御システム
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振興賞
受賞者
開発  大成建設株式会社 ○
共同開発  株式会社東光高岳
対象の業績 「DUV LED」を光源とした殺菌システムの実証
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(以上、3件6社)