表彰事業
2011年(平成23年)電気設備学会星野賞受賞者
第5回 星野賞受賞者の功績概要
北島 清治氏
- 所属
- 株式会社 村田電機製作所
- 功績概要
- 北島 清治氏は、建築物の雷保護に関連する企業の代表として、また東都避雷設備工業協同組合理事長として、この分野の技術の指導的役割を果たしてきた。避雷針、引下げ導体、接地などの設計は、単に雷現象を理解するのみではなく、建物の構造、使用部品の信頼性・健全性、保守の簡素化など多くの関連事項に十分配慮して実施する必要がある。同氏は、従来から、最も重要な分野である外部避雷の国内技術を取りまとめるとともに、IEC/TC81(雷保護)の国内委員会や海外での会議への参加を通して、IEC/TC81に積極的に提案を行った。この努力により、ヨーロッパ主流の製品規格に我が国のサイズを取り込ませるなどの大きな成果を挙げている。
国際会議に関連して、電気設備学会が共催したICLP(International Conference on Lightning Protection:雷保護国際会議)2006 金沢及びアジア雷保護フォーラムで、委員及び幹事として、縁の下の力持ち的役割を発揮した。
また、この分野の技術者の常日頃の交流に努力して、IEC/TC81国内委員会を常に活発な討論の場にすることに、大いに貢献している。
Bok-Hee Lee氏
- 所属
- 韓国 仁荷(Inha)大学
- 功績概要
- Bok-Hee Lee氏は、韓国仁荷大学を卒業後、博士号を取得され、東京大学研究員、米国シンシナティ大学招へい教授を歴任し、仁荷大学教授として現在に至っている。その間、高電圧分野、放電分野、接地分野、特に雷保護分野における研究論文を多数、執筆している。それに加え、仁荷大学では多くの大学院修士及び博士課程の学生を指導し、これまで100名の修士号、12名の博士号を輩出している。
国際的活動としては、雷保護及び接地の分野で優れた業績を残している。特に、アジア-パシフィック雷保護国際会議、アジア雷保護フォーラム、アジア放電研究会、韓国・日本高電圧工学放電研究会等において、議長あるいは副議長を歴任している。さらに、IEC/TC81(雷保護)の韓国国内委員長を務め、韓国代表委員として国際会議に参画するなど、国際交流の重要な役割を果たしている。
また、韓国照明・電気設備学会会長(2010~2011年)として、全国大会国際ワークショップにも積極的に参加し、当学会との国際交流に大きく寄与している。