電気設備学会

2012年(平成24年)電気設備学会星野賞受賞者

第6回 星野賞受賞者の功績概要

Jinliang He

所属
清華大学(中国)
功績概要
Jinliang He氏は、1994年に清華大学大学院電気工学専攻博士課程を卒業後、同大学講師、准教授を経て2001年に教授に就任し、現在同大学の高電圧技術研究所長を務めている。また、2007年にはIEEE(米国電気電子学会)フェローに推薦され、2009年より中国雷保護標準化技術委員会委員長を務めている。
同氏は、現在、電力技術及び高電圧技術の分野の中心的な研究者、教育者として活発に活動している。特に、最近の超高圧送電線雷害対策や接地の研究では、清華大学の多くのスタッフを指導して多くの成果を挙げている。IEC/TC81(雷保護)においては、中国代表として海外の会議で積極的に提案を行った。
当学会の活動と関連の深いアジア雷保護フォーラムでは、委員長及び副委員長として常に会議の重要な役割を担い、委員長として2回の中国開催(2007年広州、2011年成都)を成功に導いた功績は、今後のアジア地域の雷保護技術発展のために大きな貢献を成したといえる。
また、同氏はこの分野の海外の技術者、研究者との常日頃の交流に努力し、IEC/TC81を常に活発な活動の場とすることに大いに貢献している。さらに、数多くの論文発表及び著作物刊行などによる教育・普及への貢献、30以上の特許取得など、電力及び高電圧分野での中国における代表的な研究者として活発な活動を展開している。

Han-Soo Kim

所属
大韓電気協会(韓国)
功績概要
Han-Soo Kim氏は、慶星大学、ソウル科学技術大学などで電気工学を学び、ソウル科学技術大学大学院において博士号を取得、韓国電力株式会社を経て大韓電気協会の技術基準処長を務めている。
同氏は、安全保護を中心とした韓国における電気設備技術基準に関する第一人者であり、IEC/TC64(電気設備及び感電保護)で作成するIEC 60364規格(低圧電気設備)への韓国国内意見の反映や、韓国電気設備技術基準の国際整合化及び当該規格の普及を目的としたガイド作りなどを、指導的立場で実施した。
また、韓国国内の他団体が実施する調査研究に、電気設備の国際整合化に関するエキスパートとして参加し、当該検討事項に対する国際整合化の啓蒙に尽力した。
当学会の活動と関連の深いアジア雷保護フォーラムの責任者として尽力し、2回の韓国開催(2004年ソウル、2008年済州島)を成功に導いた。2006年から開始された日韓電気技術交流会議では、設立・運営及び主催者として会議開催に尽力した。さらに、電気設備学会が2011年度に派遣した「電気設備の国際化に関する韓国現状調査」調査団の受入れに全面的に協力するなど、国際交流の推進に貢献した。