電気設備学会

2022年(令和4年)電気設備学会星野賞受賞者

第16回 星野賞受賞者の功績概要

伊藤 弘

所属
アズビル株式会社
功績概要
伊藤 弘氏は、当学会が普及を推進しているBACnetを国内に普及させるため、ASHRAE内のSSPC135 BACnet委員会に参加し、ANSI/ASHRAE Standard 135 BACnet規格の翻訳に際して中心的役割を果たし、米国のASHRAEと交渉しながら翻訳作業を実施、同規格の翻訳版の出版に尽力された。また、最新版のBACnet135-2020は、同氏の執筆によるBACnet135-2020の解説として電気設備学会誌に寄稿された。
そして、BACnetの国内適用のためのガイドラインの作成に当たり、同氏が主査としてガイドライン作成に尽力された。ガイドラインはBACnetを用いてマルチベンダーシステムを構築する際の物件毎の通信に関する相互接続性(インターオペラビリティ)向上のためにBACnet翻訳版と併用して活用することで国内のBACnetの適用が容易となり、普及に大きく貢献された。
委員会活動としては、ASHRAE内のSSPC135 BACnet委員会に2000(平成12)年6月のミネアポリス会議以後、同氏は同委員会に毎回出席し、BACnetの改良に関する日本提案を作成・提案して採用されている。併せてその国際会議内容をBACnetの国内委員会に報告し、我が国のBACnet及びBACSへ反映するとともに、BACnetの国際化(ISO規格化)にも貢献されている。これらの活動により、同委員会での当学会のBACnetに関する活動が高く評価されている。
また、BACSとBACnet講習会の企画及び講師としての参加、解説論文の電気設備学会誌への寄稿などBACnetを解り易い内容で解説して大勢の関係者の技術向上に貢献している。
このように、同氏はBACSにおけるBACnet普及や関係者の技術向上に大きく貢献された。